金田一耕助アートウエーブ

事件発生8/19(由香利誘拐) 夏→絵は9/7夕方 晩夏


病院坂の首縊りの家

二人の名探偵
『これはこれは成城の先生、
あなたにはどうしてこの家がおわかりになったのですか。
ここが病院坂の首縊りの家だということが』

逆さまのパズルを無理矢理はめ込んだような風景
崩れ落ちる屍と新しい息づかいが眼前に広がる
振り返った法眼家
何人の進入も妨げようとしている
見張りの蔦は塀に蔓延り、バリケードにまで腕を伸ばす

コツコツ コツコツ
坂を下りる6本の足
瘤々だらけのステッキと籐のステッキ
夜のとばりがそこまで
もう、肩のあたりまで覆い被さってきた
風鈴が鳴る
チロチロ チロチロ
暗い坂の上から
(『』は作中より)
ノンのコメント
法眼家の塀は大谷石、緑ヶ丘荘も大谷石。大谷石は金田一さんが鮎川マリ(不死蝶)と会見した旧・帝国ホテルでもお馴染みです。
リクエスト第55弾 篤史様より
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2003/12/08


ツタ ツタ(ブドウ科ツタ属)
蔓性落葉木本
木や塀に這い登ることから「伝う」(ツタ)に由来。
蔦紅葉と呼ばれるほど、紅葉は見事である。

それなあに?
二百三高知
二百三高知 風俗資料の展示会みたいになっているのは、本條写真館の二間はあるショウ・ウインドウ。
そこには二百三高知に結った明治の女書生の写真があった。
1906年に流行った髪型で、庇髪の前を大きく張り出し高くしたもの。
旅順攻防の拠点となった二百三高知に形が似ていることから。

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