事件発生９／２８→絵は事件後の冬

悪魔が来りて笛を吹く

群青の夜に連なる物語
	「今度こそ本物だ」 「あれは確かに椿様だった」 麻布六本木、主の居ない椿邸の界隈で まことしやかな噂が流れています 月夜の晩 風もないのにキシキシと鳴り出す柏の木 焼けた木々も白く光る どこからともなく悲しげに流れてくるのは フルートの音 誰を想うのか、何を待っているのか 澄んだ音色はいつまでも響き渡る あなたは、この話信じますか？

柏（ブナ科） 落葉高木 炊葉（カシキバ）の転訛で、食物を蒸す時に用いた葉の総称。 神に食物を供える時に用いやという。柏餅を端午の節句に食べるのも、 その風習の名残といえる。 秋になると褐色となるが落葉せず、越冬する。 柏は、葉守の神が宿るとされ、古歌によく詠まれている。

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