堕ちたる天女
吉備路文学館/「生誕百周年/横溝正史展」・原画展示

遅い春
	「今、東京から戻りました」 磯川警部は、長年未解決だった事件に決着をつけ この林を訪れる 昭和１７年、あの時と少しも変わりはしない ここに眠るように横たわっていた 林を抜けると 薄曇りの空に光が差してきた 名も知らぬ白い草が手招きして ようやく春が訪れた 私にも遅い春がやってきたようだ 遠くに住む友人、金田一耕助の笑顔が 別れたばかりなのになぜか懐かしい
ノンのコメント この作品は、吉備路文学館様より堕ちたる天女の 岡山を描いて下さいと、ご依頼を受けた作品です。 どこに岡山が出てくるのか読んで確かめて下さい。 原作にはこの場面はありません。

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